息子へ

父親から息子へ伝えたいことを少しづつ残したいと思います。

息子へ

親愛なる息子てんきくん

 

君は今小学校3年生だ。僕がどんな仕事をしているのか、なんとなく「たてものをつくっているひと」とは思っているだろうけど、ちゃんとはまだわかっていないだろうね。自分が9才だった時を思い描いてみれば、父親がどんな思いで仕事をしていたか、何を考えて生きていたかなんて、まったく考えもしなかったに違いない。だから君もそうだろうし、それでかまわない。親について考えるなんて、いったいいつ頃だろう。もちろん人によって違うだろうけど、例えば20才?30才?40才? その頃にちゃんと面と向かって酒でも飲みながら、僕の人生を語ることができたら、とても楽しいだろう。それが一番の夢だ。でも、その時僕がまだこの世にいるかはわからない。(もうそれなりの歳だからね)

 そこで、少しづつ僕が何を考えて生きているのか残しておこうと思いついた。元気だったら直接話すよ。でも僕がいなくても君が僕について何か知りたいと思ったら、その時はこれを読んでほしい。(ママに聞いてもけっこうたくさん話してくれるとは思うけど)

 これを読んでいる君は今いくつなんだろう。きっと世の中の役に立つ人間になっている。予言しておくよ。君は人を愛し、人から愛される人間だ。心から感謝しています。私とともに生きてくれたことを。

 

2021年11月28日 志ちやにて